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診療科・部門紹介
外科 

呼吸器外科

 
取り扱う主な疾患

肺、縦隔の疾患の手術を行います。咳の持続、血痰、胸部痛、息切れなどの呼吸器症状が出現した場合には、まず、呼吸器内科を受診してください。 内科にて色々な検査を行い病気の診断をします。その病気が手術の対象となる場合に呼吸器外科を受診していただくことになります。 他院より、呼吸器外科への紹介状をお持ちの方は、直接受診してください。 ただ、手術前に内科的な検査がまだ必要と思われるときには、呼吸器内科を受診していただき、再検査などを行うこともありますのでご了承ください。
手術の対象となる疾患は、肺癌、転移性肺癌、肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、胸膜腫瘍、気胸、肺嚢胞症、横隔膜疾患、膿胸、胸部外傷、多汗症などです。


 
手術、入院中の治療について

外来受診時に入院日、手術日を決め、外来でできる検査を行います。 病状、治療法についての説明をしますが、入院後担当医より改めて詳しく説明します。 治療については、外科手術のみではなく集学的治療が必要となる疾患も有りますので、外科、呼吸器内科、放射線科で定期的な合同検討会を行い、意見交換を行っています。
手術は、全身麻酔で行います。開胸手術を行う場合には、硬膜外麻酔を併用しています。 硬膜外麻酔は、術後の創部痛の軽減になりますので、通常は5~7日間継続して行います。 術後は、胸腔ドレーンを挿入してあり、持続吸引器に接続されていますが、翌日より歩くことは可能です。 ドレーンは、通常3~7日後に抜去できます。食事は翌日より可能となります。肺癌の手術でも、手術後10日~14日ほどで退院可能となります。 手術の結果については、手術終了時と、病理結果などの詳細が判明した後に改めて説明します。
詳細については、入院時の説明の際に説明書をお渡しします(説明書の無いものもあります)。 質問、疑問点が有れば、遠慮無く看護師、担当医にお尋ねください。


 
肺癌について

〈肺癌の現状〉
肺癌は増加傾向にあり、2001年部位別癌死亡率では、男性1位、女性2位、2004年の癌予測罹患率では、男性1位、女性3位となっています。 治療法は、手術、抗癌剤治療、放射線治療などがありますが、他領域のがんと比べ治癒率が悪いのが現状です。
その原因の多くが、発見時に病状がかなり進行している例が多いことによります。 肺癌の症状は、持続性の咳、胸痛、血痰、息切れ、体重減少などといわれていますが、このような症状は、多くがstageⅢ以上の進行例の症状です。 そのため、肺癌の患者さんで手術可能な例は、約30%であり、胃癌80%、大腸癌90%と比べ著明に低いのが現状です。
これを改善するには、予防することと症状が出る前に発見することが大切になります。
肺癌の最大の危険因子は喫煙です。喫煙者は、非喫煙者に比べ男性で4.45倍、女性で2.34倍のリスクがあります。 扁平上皮癌、小細胞癌では、男性で20倍、女性で10倍のリスクがあるといわれています。 喫煙しないことが最も大きな予防策です。また、禁煙することによってリスクの低下が認められていますので(非喫煙者と同等にはなりませんが)、早めに禁煙をするよう努力してください。
早期発見には、検診が重要であると考えられます。肺癌の治癒切除率を見てみますと、全体では約18%、検診発見群では約40%となっており、検診群が格段に良好な結果となっています。 年1回は胸部レントゲン撮影をする必要があります。重喫煙者の方は、さらに頻回の検診が必要かと思われます。 ただ、胃癌、大腸癌の検診発見群では、約80%の治癒切除率となっており、肺癌の治癒切除率はかなり劣っています。 胸部レントゲン撮影での限界と考え、CTでの検診を取り入れている施設もあります。 両者の間では、統計上有意にCT検診群にて手術後の5年生存率が向上していることも報告されています。


 
胸腔鏡手術について

〈対象としている疾患〉
気胸、肺嚢胞症、良性縦隔腫瘍、良性肺腫瘍、急性膿胸、多汗症、転移性肺癌など

〈方法〉
通常の開胸は行わず、皮膚に小切開を置き、その創より胸腔内に10mmや5mmの筒(ポート)を挿入し、その筒より胸腔鏡、操作用鉗子と切除用の器機を挿入して、モニターを見ながら病変部を摘出する方法です(写真1)。

写真1 写真2

(写真2)は、気胸の手術時のもので、原因となる嚢胞を切除しているところです。 通常は、2~3ポートにて手術を行いますが、病変の大きさや位置により4ポートになる場合や小開胸を行うこともあります。(図1)
この手術方法の利点は、開胸法と比べ小さな創で手術ができるため、1.術後の痛みが少ないこと、2.美容的に優れていること、3.低侵襲であり、入院期間が短くてすむこと、などがあげられます。 気胸、多汗症などでは、術後2~3日で退院可能となります。(病状により入院期間に違いが出てきます。)